更新日:2017/10/16

犬の膀胱炎の症状と治療法

Q: 5歳の雑種のオス犬のことで相談があります。

 

排尿に時間がかかり、1日に何回も排尿しようとするのでかかりつけの動物病院を受診しました。膀胱炎でしょうねと診断されお薬をいただきました。少しは良くなりましたが、排尿回数は以前に比べて多く、時々血尿が出ます。このままお薬を飲んで様子を見ていいのでしょうか?

 

A: 治りにくい時にはもう一度尿検査を受けることをお勧めします。

 

膀胱炎は比較的良くみられる疾患ですが、膀胱炎をおこし血尿や排尿困難が起こる原因には膀胱への感染、尿路結石、膀胱結石、前立腺肥大、尿路系の腫瘍など様々です。改善する様子がなければもう一度獣医さんにみてもらったほうがいいでしょう。

 

膀胱炎の特徴
  • 頻繁にトイレに行く
  • 尿が出づらい(全く出ない場合も)
  • 尿がにごっている
  • 尿が赤い
  • 元気食欲が低下する
  • オスよりもメスに多い
  • 尿が出づらく少ししか出ない
  • 尿に血が混じるなど
  • 尿に血が混じるなど

 

膀胱炎の診断方法

尿検査では「尿の性状」と「細胞・結石・細菌の有無」を調べます。もっと詳しく調べる必要があるときには「レントゲン検査」や「超音波エコー検査」などを行います。このような様々な検査を組み合わせて、排尿のトラブルの原因を見分けていきます。

 

膀胱炎治療方法

膀胱炎の治療方法

わんちゃんの膀胱炎治療には「抗生物質の投与」、「ドッグフードの変更」、「水をたくさんのめる環境を作る」、「サプリメント投与」の方法が用いられます。

 

抗生剤の投与で症状が良くなっていくのであれば問題はありませんが、かえって悪くなったり、なかなか良化しない場合は、抗生剤が効いているのかどうか検査します。

 

もう一度尿検査を行い、前回の検査結果と変わっていないか確認する。そして他に原因がないかをもう一度検査することが大事です。

 

また、pHの数値がアルカリ性や酸性に偏り過ぎている時には、市販の総合栄養食ではなくpHの調整ができる処方食が必要になる場合もあります。

 

ミネラルウォーターを飲ませている方は注意!

ミネラルウォーターを使っている方は注意してください。ミネラルウォーターは名前の通り水道水よりもミネラル分が多く含まれています。尿石症の原因になる場合がありますので、使用しない方が良いでしょう。

 

クランベリーのサプリメントが泌尿器系に良好な結果をもたらすと言われています。サプリメントが数種類発売されていますので、動物病院での治療が終了した後、かかりつけの先生に相談の上、使用を検討してください。

 

犬の膀胱炎の再発を予防するお4つのポイント
水をたくさん飲ませる

きれいな水をたくさん飲ませて、おしっこをたくさん作りましょう。水分をたくさん含んだおしっこは薄くてきれいなので、細菌も繁殖しにくいのです。

 

定期的におしっこをさせる

膀胱の中に、おしっこを溜めないようにしましょう。おしっこが膀胱内にずっと残っていると、細菌が繁殖しやすくなります。定期的にトイレに誘ったり、お散歩の時間や回数を多くして、おしっこをさせてください。

 

排尿後の清潔に保つ

おしっこをした後は、きれいなティッシュで拭いてあげましょう。特にメスは、尿道から細菌が入り込みやすいので、注意してあげましょう。

 

ドックフードを変える

ドックフードで、膀胱の中に細菌が繁殖するのを防ぐことはできません。しかし、尿路結石用のドックフードを与えることで、尿を酸性に保つことができます。細菌はアルカリ性の尿中で活発になるので、尿を酸性にすることで、細菌が住みつきにくい尿を作るのです。

犬の膀胱炎や尿路結石の予防におすすめのドックフード

ドックフードで膀胱炎は予防できる?

ドッグフードで膀胱炎は予防できない

結論から言うとドックフードで膀胱炎は予防できません。

 

犬の膀胱炎は、膀胱内に細菌が繁殖することで起こります。犬の食べているものが原因で膀胱炎になっているわけではないので、特にドックフードを変えたからといって、膀胱炎が予防できるわけではないのです。

 

ただし、膀胱炎がひどくなることで起こる、「尿路結石」という病気はドックフードで予防することができます。

 

尿路結石の予防に良いドックフード

ミネラル成分が少ない

犬の尿路結石は、尿中のリンやマグネシウムなどのミネラル成分が固まってできたものです。ドックフードに含まれるミネラルの量を少なくして、尿中のミネラル成分を減らすことで、結石をできにくくします。

 

尿のPHを酸性に保つ

尿のPHが酸性であれば、尿中のリンやマグネシウムは、溶けたままで結石になりません。そのため、尿を酸性に保つことで、結石になるのを防ぐことができるのです。

 

 

犬の尿路結石の症状

「尿がキラキラ光っている」ようであれば、尿の中に結晶ができています。結晶は、尿路結石の一歩手前の段階です。

 

結晶がたくさん集まったものが、結石になります。結石が大きくなると、尿管に詰まってしまうこともあります。結石が大きすぎたり、量が多すぎる場合は、手術で取り除くこともあります。

膀胱炎から尿路結石になるメカニズム

犬が膀胱炎を繰り返すと、膀胱や尿管などに結石ができる病気(尿路結石)になりやすいと言われています。膀胱炎になると、膀胱内に繁殖した細菌が出す酵素で、尿のPHが酸性からアルカリ性になってしまいます。そうすると、酸性の時は溶けていた尿中のリンやマグネシウムが、溶けずに出てきてしまい、結石となるのです。